新入社員教育用に映像制作を行い効果を上げる

メーカーには様々な職種があり、それぞれ重要な役割を担います。大卒の採用・配属人員比率では技術系が40%、営業・海外営業が30%、そして経営企画・経理・人事・総務等のスタッフが20%、そして製造部門他は10%となっています。

BtoBの事業形態のメーカーにとって、付加価値を生み出す流れは、製品開発を行い、それを製造し、販売会社等に販売し、顧客企業に販売されると言う一連の流れです。しかし、それぞれの部署に配属されると、関連部門と調整が頻繁に発生する主任職に昇格するまでは、意外とこの流れを知る機会が得られないのです。

技術部門は営業部門と販売会社がどの様に協力し、顧客に製品を販売しているのかを知る事も大切ですし、製造現場の苦労を知ることも必要です。また営業部門は開発部門がどんなに大変な開発ステップをの関門を突破しながら苦労して開発しているのかを知る機会はほとんどありません。

こうした他部署の苦労を知らずに自部門の都合だけで仕事を考える傾向が何年間も続いてしまいます。これは関連機能がベクトルを合わせて付加価値を高める事を阻害する要因となると共に、他部門との協業を考えて上司が指示する内容を理解する事も出来なくしています。

こうした課題を解決するために、各機能の生々しい仕事の場面を映像制作でまとめ、それを新入社員教育で見せ、また各機能の中堅社員が、その実態を映像を見た後で語り、質疑応答する場を持つ事で疑似体験させるようにしたのです。

また、中堅社員研修等でも映像制作を再チェックし、相互に業務改善を議論するツールとして活用したりもしました。リクルート用のきれい事の映像制作では、生々しい実態を映し出す映像だけに、各社員に強烈に訴えかける面が強かったです。

新入社員教育用の映像制作を行ったことで、自然と関連部門との協調性が高まると共に、適度な緊張関係を保つのに非常に役立ち、社風まで変えつつある効果を達成しました。